二拠点生活の住民票はどこに置く?気になる税金やローンなどの影響を確認しよう

二拠点生活を始めたいなら決めておきたい、住民票のこと

二拠点生活を始めるときに、住民票はどちらに置くか気になりませんか?

二拠点生活の住民票は、長く滞在する方に置くのがよいと書かれているのを見ますが、実際にどちらに置けば便利なのか、もしかしてお得になったりするのかな・・と思い、調べてみました。

ちなみに、わたしたちの場合、週末や、リモートワークの時に長期的に二拠点目の賃貸アパートに滞在していましたが、住民票は本拠地に置いたままにしていました。

本格的に二拠点生活をする方にとって、気になる点だと思いますので、よろしければ参考にしてみてください。

*この記事は、税金のプロが記載したものではないので、その点はご了承くださいね!

 

デューすけ

特に、住民税や家のローンについて、気になるところだよね

ちょっと面倒なので後回しにしがちなところ・・・。

一緒に見てみよう♪

住民票で影響してくる事柄

そもそも住民票とは何?

住民票とは、居住関係を公証するものと言われています。区市町村が住民について、「住んでいる」ことを証明するものです。 なお、区民に交付する住民票には、氏名、生年月日、性別、住所、住民となった年月日、届け出日などが載っています。 

-東京都中央区HPより

公にここに住んでいるよという証明になるものですね。通常は、引越しする前後に役所に届出します。
「転入届」(引越し先の役所へ):引っ越した日から14日以内に新しい住所の役所へ提出
「転出届」(引越し前の役所へ):引越し予定日の14日前から引越し当日までに旧住所の役所へ提出

手続きに必要な書類などは、ご自身の市町村ホームページで調べてみてくださいね。

「転入届(転出届)」 「◯◯市」 などと検索すると、すぐ出てきますよ。

住民票の届出をしないとどうなる?

正当な理由がなく、届出をしない者は、五万円以下の過料に処する。 住民票(住民基本台帳)は、国民健康保険、国民年金、児童手当、選挙人名簿への登録など各種行政サービスの基礎となっています。 そのため、住民票を移さないと、住んでいる市区町村で、十分な行政サービスを受けられなくなってしまうのです。 
ということで、まず届出は必須で、住民として暮らしていくためのサービスを受けるために必要なものなんですね。
二拠点生活の場合、どちらに置いておくと必要なサービスが受けやすいかを考えたいところ。
デューすけ
ワンちゃんの転入届をすると、狂犬病の注射の案内も来るようになるよ!
あと、(市町村に)登録しているよっていう鑑札ももらえるんだ

住民票で受けられるサービス

国民健康保険、国民年金、児童手当、選挙人名簿への登録など各種行政サービスの基礎、です。
お子さんがいる世帯であれば、手当や受けられる児童サービス、高齢者の方も同様に住民票があることで自治体から受けられるサービスがありますね。
また、図書館や児童館、住民限定のバスなど、普段使うインフラも、住民票があれば受けられるものもあります。
地域独自に提供しているサービスが違うこともありますので、どちらに住民票を移した方がよいかは「今住んでいるところ」と「二拠点先」で比較する必要があります。

税金関係 – 税金が地域によって違うの?

今回は、住民票をどちらに置くほうがいいか、「税金」「住宅」に絞って項目別に考えてみたいと思います。

まずは「税金面」で考えなければならないことは、何があるでしょうか? 法人ではなく、個人の「個人住民税」に絞って調べてみました

tax_caliculator

デューすけ
法人の場合も、どこに本拠地を置くかで税が変わってくる場合があるみたいだよ

「個人住民税」ってなに?

個人住民税は、所得に応じた「所得割」と所得に関わらず定額負担の「均等割」があります。

ここでは、「均等割」について、どこに住むと税金がより多くかかってしまうのかみてみたいと思います。

所得割の税率は、所得に対して10%(道府県民税が4%、市町村民税が6%)※1とされており、前年の1月1日から12月31日までの所得で算定されます。

均等割は、個人住民税は「地域社会の会費」的なものであるとして負担を求める個人住民税の性格を反映したもので、その税額は5,000円(道府県民税が1,500円、市町村民税が3,500円)※2とされています

実際の課税では、これらの基準を踏まえ都道府県や市町村が自らの判断で税率を定め、納めるべき額を決定しています。

-総務省のHPより

「均等割」ってうたっていますが、均等じゃない地域があるってことですね?(最後にさらっと書いてあるけど・・)

一時、財政破綻が騒がれた夕張市の税金負担が有名ですが、所得割に0.5%の税率を上乗せしていた時期がありました。現在(2023年時点)では撤廃されています。

では、現在(2023年)はどの地域が均等じゃないのかが気になりますね。調べてみました。

キーワードは「超課課税」

調べていくと、「超課課税」という言葉に行き当たりました。

地方団体には課税自主権の尊重の観点から、財源確保や環境対策など特定の政策目的を達成するため、超過課税を実施することや法定外税を創設することが認められています。
超過課税とは地方団体が標準税率(※)を超える税率を条例で定めて課税することをいいます。
-川崎市HPより

基本は、住民税の均等割は決まっているけれど、地域の状況によっては、それ以上を住民にお願いしているところがある、って事ですね。

例として、神奈川県の「個人県民税の超過課税」を載せますね。

水源環境の保全・再生を図るための、長期・継続的な取組の必要性や、これまで取組を進めてきた中で新たに生じている課題に対応するため、令和4年度から5年間に取り組む特別の対策について、「第4期かながわ水源環境保全・再生実行5か年計画」を策定し、水源環境保全・再生のための取組を継続してまいります。

また、その財源を確保するために、個人県民税の超過課税(水源環境保全税)を令和4年度から令和8年度まで、延長させていただくことといたしました。

-神奈川県HPより

こんな感じで、地方自治体(都道府県、市町村)によっては超過課税を実施しているところがあります。

下に載せてますが、横浜市民の方は、横浜と神奈川とどちらも超過課税を実施されてる事が分かります・・(!)

超過課税を実施している自治体

総務省の令和4年4月データによると、超過課税は結構多くの自治体で行われています。37団体ってかなりの割合の自治体ですね・・?

都道府県民税の個人均等割に超過課税を実施している自治体(都道府県)は37団体市町村税を実施しているのは2団体(横浜市、神戸市)

所得割に実施している自治体もあり、都道府県民税では1団体(神奈川県)、市町村税は1団体(兵庫県豊岡市)

-総務省のHPより

デューすけ
え、知らなかった・・
いつの間に?!
横浜住んでたことあるけど・・笑

詳しい内容は、こちらの総務省のデータが参考になりますよ。

これから二拠点生活で住民票を移そうかなと考えている場合は、その自治体が超過課税を実施しているのか、その額も一緒に、電話等で確認すると良いですね。

住居関係

住居関係で考えたいのは、二拠点目が「賃貸」か「持ち家」になるのか、という区分です。

apartment_bldg

賃貸の場合は、住民票を賃貸の部屋に置いたとしても、それ自体で賃料周りが何か変わることはないかと思います。
(ただ、自治体で、移住支援をしているところは、援助金なども出るところがあります。)

ちなみに、二拠点生活の賃貸物件の生活に興味がある方は、こちらも参考になるかもしれません♪

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元の話題に戻り、持ち家の場合に考えたいのは主に2つかと思います。

居住用財産3000万円控除 – マイホームを売る時

マイホーム(居住用財産)を売ったときは、所有期間の長短に関係なく譲渡所得から最高3,000万円まで控除ができる特例があります。
これを、「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」といいます。
-国税庁ホームページより

マイホームを売った時に、「売却益が発生したときにかかる税金」から上記の特例が適用されます。この、売却益に対してかかる税金が譲渡所得税。

ただし、「適用されるための条件」は結構たくさんあります。こちらを考えている場合は、国税庁HPでご自分のパターンを調べてみてくださいね。(下に貼った国税庁のリンクの中に、この点について記載があります)

「適用されない」パターンに注意

こちらは二拠点生活に関係ありそうなのでそのまま国税庁の記載内容を掲載しますね。

このマイホームを売ったときの特例は、次のような家屋には適用されません。

(1)この特例の適用を受けることだけを目的として入居したと認められる家屋

(2)居住用家屋を新築する期間中だけ仮住まいとして使った家屋、その他一時的な目的で入居したと認められる家屋

(3)別荘などのように主として趣味、娯楽または保養のために所有する家屋

二拠点目で家を購入しようと考えている方は、マイホームとして適用されるか、ここは個々人の状況で全然異なってきそうです。

まずは家を買おうとする前に、自分のパターンはマイホームとして認められるのか、税金関係を一通り調べる必要がありそう。

知らないまま話が進んでしまうと、後で後悔することもあるかもしれませんね。

デューすけ
税金の情報を集めてからでも、家を買うのは遅くないってことだね!
むしろ、まずはそこからだね・・

住宅ローン- マイホームを買う時

基本的に、住宅ローン税率はマイホームを買う時に適用され、ローン率はマイホームということで低く抑えられています。

2023年8月現在、一例として、変動金利で0.2%~,固定金利10年で0.7%~、固定金利(フラット35)1.08%~のようです。

なお、マイホームの購入の際に住宅メーカーに提出する「住民票」は旧住所のものを使う事が多いようですが(そもそも規則上引越し後しか

転出届は出せない)、マイホームとして住む(定住する)前提で住宅ローンを組むものなので、そのまま住民票を移さないのは当然ながらアウトですね。

 

デューすけ
これはやっちゃいけないことだよ〜、気をつけて!

セカンドハウスローン – 二拠点目で家を買う時に

上記のマイホームの住宅ローンに対して、セカンドハウスローンの場合の一例として、変動金利(毎月変動)で0.72%~、固定金利で2.83%(1年)など、利率は当然ながら高くなります。(2023年8月現在)

マイホームに安い金利を適用して、またセカンドハウスにも同じ金利を適用したい、というのはやはり無理なようですね^^

ですが、最近はセカンドハウスローンもフラット35で借りたりもできるようになっているので、マイホームとして購入して移住するのとどちらが得になるのか、自分のパターンで納得するまで調べてみることをオススメします。

相談だけなら、無料で出来る機関も色々あるようなので、賢く利用してみるのもアリかもしれません。



住民票は、自分の状況を確認した上で移すのが一番

いかがでしたでしょうか?

二拠点生活で、二拠点先の滞在の比重が多くなりそうな場合は、税金や家の事などは一度しっかり考える必要がある事が分かりました。

念の為、こちらの記事は税理士ではないただの二拠点経験者が書いた内容ですので、ご自身の税への影響や、住宅ローンなどはまずご自身で調べていただいて、その後で専門家の方や、FPの方などに確認していくようにしてくださいね。

 

デューすけ
夏休みを利用して、二拠点候補地に遊びに行くのもいいね!
楽しい夏を〜♪
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それでは、この記事があたらしい二拠点生活のお役に立ちましたら幸いです。

また次の記事でお会いしましょう!

juminhyou
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